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gogo劇場版感想その6 シャイニングドリーム

なぜか最近はまってしまったプリキュアシリーズについてだらだら書いてみようかと思っています。

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のぞみにしか出来ないんだよな…
☆言葉など不要
塔の上に辿り着き、ムシバーンと対峙する5組とチョコラ。
「ムシバーン!みんなを苦しめるのはやめるのよ!」
振り返るムシバーン。先ほどのショックや怒りで歪んだ表情ではありません
「事ここに至れば、もはや言葉など不要。
私の全てを飲み込む欲望が上か、お前達の愛と勇気と希望が上か…決着をつけるのみ」
皆、表情を引き締めますが、ドリームだけは悲しそうな顔です。でも、それも一瞬。
「プリキュア…これが最後だ!」
最後の戦いが始まります

★一人
このシーンのムシバーンは本気でカッコいい。それは覚悟を決めたからでしょう。全てを否定し滅ぼすと言う己が狂気に殉じる覚悟を。理由はどうあれ、覚悟を決めた人間はかっこいい。
私は前回の記事で自己正当化を繰り返す彼を小物、駄々っ子と称しました。その果てについに彼は何もいらない…一人でいる決心をした。ほとんどの人間はそこにたどり着く前に引き返すか、立ち止まる。自己の保全を第一とする理性という安全弁を働かすからだ。
そこを彼は超えてしまった。自らを受け入れない世界の破滅を望むが、たぶん彼はもう自分すら大事とは思わないだろう。
そんな愚かで寂しい覚悟を察したからこそ、のぞみは悲しい表情をしたのだろう。だが、もう彼は止まらないから、戦うしかない。



☆自分にはないもの
「お前達の勇気はこんなものか!希望は!?そして、愛はそんなものなのか!!」
戦いはムシバーンが圧倒的な強さを見せる。間合い、パワー、スピード全てが圧倒的。
自分にはない物を持つ者達に対して、彼は咆哮する。

★偽る必要がなくなる
デザート女王を愛するが故に、彼は愛を汚さなくてはならなかった。
心を満たすと言われたお菓子でも自分の心が満たされなかったとき、その希望を信じないことにした。
そしてそんな自分を認める勇気などあるはずがなかった。
そんな輝きなどはくだらない、自分には必要ないと信じ込ませようとした。
だが、デザート女王はおろか何もかもいらなくなった彼は、それらの輝きを無理に否定する必要はなくなったのだろう。
この期ではじめて、彼は何かを受け入れる状況が整ったのかもしれない。



☆チョコラ
圧倒的なムシバーンの力がプリキュア達を飲み込む。4人は地面に叩きつけられ、ドリームは友達であるチョコラを庇い倒れる。
これで希望も勇気も愛もなくなったと欲望の男は宣言する。

「希望は…希望はなくなりませんわ!絶対…絶対に!」
この状況下でムシバーンの言葉を否定したのは無力なはずのチョコラだった。
「愛と勇気も同じことですわ。私は力もないし弱虫ですわ。でも、ドリームは私の事を友達と言ってくれました。
私は大好きな友達を守りたい。私の勇気と希望と愛はちょぴっとかもしれないけど、みんなお願い!ミラクルライトに願いを込めてキュアドリームに新しい光を!」

★与えられ、返す
彼女は本来、何も出来ないはずの女の子だった。母がムシバーンにとりつかれたとき、彼女は逆らわなかった。プリキュアたちを誘き寄せろと言う指示にも従った。
その弱い女の子がターゲットであるのぞみと出会い、彼女は変わることが出来た。
泣く自分を友達として心配してくれた。騙した自分に胸の内を話してくれた。一緒の助けに行こうと言ってくれた。そして彼女の手から勇気をもらった。
彼女はこの短期間で心が強くなった。のぞみから様々なものをもらったからである。人同士の結びつきが人を大きくさせる。チョコラだけではない、プリキュアたちもそうした人同士の関わり合いの中で成長してきた。のぞみも例外ではない。のぞみがそうして得た光をチョコラにも分け、今度はチョコラがこの絶体絶命の場において、それを再びのぞみに返す。



☆シャイニングドリーム
チョコラに呼びかけにデザート王国の人々も、画面の前の人々もライト片手にドリームの名を叫ぶ。
国民は自分達が大好きなチョコラの呼びかけに応じ、画面の前の人々はいつも勇姿をを見せてくれる彼女を信じて声援を送る。
「なぜ笑う…?」
「うれしいの…みんなが応援してくれるから頑張れる。みんなが応援してくれる限り、私は負けない!」
そしてキュアドリームは白を基調とした衣装と光り輝く翼を持った姿に自らを進める。

「みんな、ありがとう!思いを咲かせる奇跡の光、シャイニングドリーム!」

応援など腹の足しにもならぬとムシバーンは闇色に光る剣を出す。
「私、分かったの。美味しいお菓子を食べる方法。お菓子は一人で食べても美味しいよ?」
のぞみはやはりムシバーンの闇をしっかりと把握してる。
「でも、みんなと分け合って食べれば、何倍も美味しいお菓子になる」
ドリームも5人の色とみんなの願いを表す白色、6色の薔薇が咲く光り輝く剣を呼び出す。
「スターライトフルーレ…みんなの願いを受けて輝くの
私は楽しいこと、うれしいこと、悲しいこと…全部、みんなと分け合いたい」

ドリームはお菓子であれ、応援であれ、自分のことであれ、他者とのつながりが大いなる喜び、力になること言い続けている。一番ムシバーンに欠けていたものを伝えている。

「…くだらん…くだらん!くだらん!!」
「みんながいるから、お菓子も美味しくなる!」
全てを否定した結果、一人を選択した男と全ての人の希望を背に戦う少女。最後の激突。

★分け合う
OPの幸せそうなのぞみ。それはみんなと一緒に食べ歩いたお菓子が美味しかったからだ。
りんちゃんとうららに分けてもらったドーナッツは美味しかったことだろう。
太るほどwシュークリームが大好きなココの喜ぶ顔が見たかったから、籠いっぱいにシュークリームを集めた。
のぞみはこの地に着いてからの思い出で、ムシバーンに語りかける。

のぞみはみんなと一緒だから幸せを満喫できた。りん・うらら・こまち・かれんはのぞみを祝いたい、好きだから復活した。ミルクは親子を助けるためにムシバーン相手に善戦した。チョコラはのぞみと出会えて強くなれた。
全て人同士の繋がりが起こした奇跡であるが、チョコラの言ったようにちょぴっとの勇気や愛で起こせる奇跡でもあったはず。だからこそ、のぞみはムシバーンに自分の喜びを伝えたのでしょう。特別なものではないのだと。



☆ムシバーンの最後
「みんなが応援してくれるから、力が沸いてくる」
空陸場所を問わず繰り広げられる超高速の剣劇。
シャイニングドリームの目にも留まらぬ高速とその翼による飛行、鋭いながら重さを感じるフルーレの一撃は明らかにプリキュアを超えた異質の力です。心に力が宿るのがプリキュアなら、みんなの願いを集合体がこの姿と力。
一方、ムシバーンも負けてはいません。とてつもない速度と一閃を持つシャイニングドリームに追従します。

だが、鍔迫り合いから引いた彼女は縦に回転しながらの一撃で守りを崩し、さらにもう一回転から一閃を放ってムシバーンをよろめかせます。

彼女は翼を全開にし飛び上がります。彼女の周りにはスターライトフルーレから飛び立った5つの薔薇が光となって駆け巡っています。
プリキュア・スターライト・ソリューション。5色の光と共に無数の光と化したシャイニングドリームが一気にムシバーンを貫きます。
ここに勝敗は決しました。

勝負はつきましたが、のぞみの目はこれ以上ない悲しみを湛えています。
「なんでもないはず力がこんなパワーに…お菓子もそうなのか…みんなで分け合えば、本当に美味しさが増すのか…?」
徐々に光に包まれていくムシバーンがのぞみの方を振り返りますが、その顔は今までにない穏やかさです。
涙を溜めつつ、のぞみは首を縦に振ります。
「そうか…」
光に包まれ、そして塵となって消えていく。のぞみは最後までそれから目を離しませんでした。

★ムシバーンとのぞみ
前にも書きましたが、彼は心の奥底では勇気・希望・愛に憧れを抱いていたのかもしれない。
シャイニングドリームの姿に彼は何度か見惚れている。まあ、あれだけかっこよくて可愛くて美しくて強くて神々しい姿なら見惚れてもしゃあない…話が逸れた。
見惚れた理由はやはりシャイニングドリームが勇気や希望、愛といった輝かしいもののまさに具現化のような存在だったからだろう。
多くの人の願いを受け、それを成す為にさらなる高みに至ったその姿は彼がくだらないと断じつつ、実は奥底で求めていた理想像だったのかもしれない。その理想像になれば心を満たすことも愛する人への思いも叶うのかもと夢想したのかもしれない。
だが、そんな我欲を追及する彼がのぞみの様になることはないのだ。のぞみはみんなの思いを咲かせるために頑張ったのだから。実際、届かなかったからこそムシバーンは自己正当化に走ったのだろう。

のぞみはムシバーンをどう思ったのだろう?
理由はどうあれ、人を傷つけちゃいけない、苦しめちゃいけないと彼女は言った。しかし、ムシバーン自身の問題については特にコメントしていない。
本編であれ映画であれ、のぞみは今まで人を嘲笑う相手には怒りを露にしてきたし、友達を手に掛けた相手に恐ろしいほどの怒りを叩き付けた事もある。
自分達やデザート王国の母娘を欲望で飲み込もうとし、最後には国まで滅ぼそうとしたムシバーン。しかし、のぞみはそんな敵に対して、最後まで怒りで立ち向かわなかった。
「私も貴方も同じだと思う」
「でも、怖かったり不安だったりするんでしょう?みんなと同じ様に、貴方も心をもっているからだよ?」
「大丈夫だよ、きっと分かるよ。だって貴方にも、ちゃんと心があるんだから」

デスパライアやダークドリーム達と同じ心ある相手。自分と同じ不安や恐れを抱いてる人だと分かったからだろう。

のぞみは心が強いが、それは精神が鋼のように出来ているからではない。
仲間達のように何かが出来るわけではなかった。苦手な勉強や運動からから逃げようとしたこともあった。仲間を失う恐怖はGOGOまで引き摺るほどのトラウマとなった。大好きなココのことでは塞ぎ込むこともあった。
そうした弱さこそがのぞみの心の強さに繋がっている。
何も出来ないから夢を追おうとした。苦手な事も支えてくれる仲間のおかげで頑張る勇気をもらった。仲間を失う恐怖は彼女が最後まで希望を失わない原動力となった。塞ぎ込むほどのショックは大いなる愛の裏返しで、それが今作でココを救うことになった。

そうした弱さを知る彼女だからこそ、デスパライアやダークドリームが抱いた弱さを見抜き、手を差し出すことが出来た。彼女達と同じ様にムシバーンの抱く闇を見抜いたに違いないし、その闇が自分の持つ弱さとあまり変わることがないと思ったのではないか?
もしIFの物語があって、のぞみとムシバーンが違う形で出会えば、また違う展開の余地があったのかもしれない。


★希望を背負わされる者
だが、デスパライアとダークドリームは自らの弱さを嘆きで表したが、ムシバーンは怒りと破壊で心を曝け出した。
もう彼は止まらない。そして彼を止めることを願うたくさんの人たちの願い。
多くの人達と繋がる事は大いなる喜びだが、この願いは一人の男を拒絶することでもある。
それは今までのプリキュア5の戦いとなんら変わることがない光景だ。破壊と憎しみで挑む者達を倒すいつもの流れ。だが、今回の敵の本質はデスパライアやダークドリームと同じ心を持つ存在である。
そんな弱い心を処断すると言う難事業は、やはりのぞみにしか出来ないと私は思う。

今回の最終決戦はドリームとムシバーンの一騎打ちである。シャイニングが一人なのは、そのきっかけとなるチョコラと一番深く結びついたのがのぞみということも大きな要因。それでもやはりムシバーンを倒し、一方で彼に何かを伝えることができるのは彼女だけだろう。
破滅を望む男を止めなくてはならない。そして人との繋がりが生む愛や勇気を証明するには、それらを否定した男を超えなくてはならない。
心を通じ合わせては仲間達をプリキュアへと導き、常にその中心にあって仲間を支え続けた少女だからこそ。
他者の希望になることができ、その願いを力に変えられるドリームだからこそ。
仲間やダークドリーム、デスパライアを失う辛さと悲しみを経験しているからこそ。
この悲劇にしかならない決着を託すなら彼女しかいない。

こればかりは他の4人の手に負えない代物だ。
彼女達ではムシバーンを倒すことは出来ても、彼の心を窺い知り、足りないものを伝えることは出来ないだろうから。それは鏡の国でダークたちを乗り越える形で整理したことが示している。
別に4人に問題があるのではない。この点に関してだけはのぞみだけが特異なのである。故に最終的な悲しみをいつも背負わされる。


★対比
そして決着。
ムシバーンはなんでもないと思っていた、思い込もうとしていた物に破れようやくその価値を認める。
自己正当化という甘くも苦しみしか産まなかったものが過ちだったと気づき、ようやく彼の心は平穏を得たのだろう。彼の消える際の笑顔は、敵だった少女から満足いく答えを得られた喜びなのか、最後とはいえ誰かと通じ合えた幸せを感じ取ったのかは定かではない。ただ、ようやく何かに満たされたことは確かだ。

一方ののぞみには喜びなどない。充実感もないだろう。何かを成し遂げたとも思っていないはずだ。
のぞみはみんなの応援によってシャイニングドリームとなり、ムシバーンを倒した。多くの人々の願いを力に変え、成し遂げた奇跡だ。
それは一方で弱き心の持ち主を切り捨てる結果となった。自分と同じ様な弱さを持つ心にこそ、本当は人との繋がりが重要だったはずである。のぞみのやったことは、ある意味で自身の主張の否定だ。彼女も恐らくはそれを痛感している。ダークドリームやデスパライアのように救うべき心を彼女は自ら葬った。

対比であり皮肉。
全てを否定した男は、最後には誰かと共にあることが幸せと教えられ、満足して消えていった。
人々の願いを背に受け、最も輝く姿になった少女は望まなかった結末を自ら完遂する。
心を通わせた結果、片方には安らぎを、残されたほうには悲しみを残す。ムシバーンだけではない、先の二人の時もそうだ
5の物語は弱き心に理解を示せる心優しい少女、のぞみに最も相応しくも残酷な結末を用意してる気がする。



映画を見ながら書いてたら、書きたいことがどんどん浮かんでしまったw
まとまりないことこの上ない
長いので、EDは後に書きます。



続く
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