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5劇場版感想その6 ダークドリーム

なぜか最近はまってしまったプリキュアシリーズについてだらだら書いてみようかと思っています。

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見てるといつも泣いちゃいますね
ベタだけど、本当に悲しくて素晴しいシーンだと思う。

☆出会い
他のプリキュア達がそれぞれのダークと決着を付けていく中、キュアドリームとダークドリームの戦いも佳境に差し掛かっていた。
先ほど見せた咆哮の影響が引いたまま戦うダークドリーム。既に彼女の攻撃はオリジナルに簡単に回避されてしまう。既に動きに精彩はなくなっていた。

「私は、シャドウ様にお前を倒せと言われたんだ!」
彼女は自らの内の吐露を抑えきれない。
「…私はそれしか知らない…
 楽しくて笑っちゃうとか、一人が寂しいとか…大好きな人が大切だとか…」

自らを生み出した主に倒せと言われた相手に全てを曝け出す。

「そんなのまだ習ってないよ!!」

そして強大な光弾をキュアドリーム投げつけ、弾かれる。弾かれたそれは今まで5色に輝いていた観覧車に直撃する。月の光のみが照らす場へと変化した遊園地。

「大丈夫だよ。きっと分かるよ!だってあなたにも、ちゃんと心があるんだから」
のぞみは目の前の少女に優しく語りかける。
「…心…」
彼女は崩れ落ち、涙は地を濡らす。
「ここから一緒に出よう」
顔を上げると、そこには月を背に自分に手を差し伸べてくれている女の子の姿があった。
「ねっ」

鏡の世界から抜け出ると、そこには既に仲間達が待っていた。さすがの彼女達も驚きを隠せない。
「…ドリーム、その娘は?」
「私の友達だよ」
事も無げに語るのぞみに仲間達も、その「友達」も視線を彼女に集める。

それよりもシャドウを止めないといけない。駆け出すドリーム、それについていく仲間達。
友達と言われた少女は一人佇んで、その言葉の意味を噛み締めているのだろう。そして彼女も駆け出す。



★のぞみが持っている輝き
ここでのぞみが見せた姿と行動。それに違和感を覚える人は本編も映画も終えた現在はいないと思う。
今まで本編や映画の感想でのぞみの事をだらだら書いてきた私も同じです。

ここののぞみは姿と行動はまさに自然体です。
プリキュア5の物語を動かし続けた夢原のぞみという名の少女が持っていた原初の輝き。のぞみの持つ希望の力を構成する重要な核。

のぞみは夢を見、夢を大切に思い、夢を応援し、仲間と共に夢に向かって頑張れる少女だ。その夢に向かってい成長できる。この映画の感想でも本編の感想でもうんざりするほど書いてきた未来を実現させる力。これがのぞみの持つ大いなる輝きの一つだ。

だけど、のぞみはもう一つの輝きを元々もっている。それは他者と結びつく力。プリキュアとは関係なくのぞみが持っていた、プリキュアをも超える奇跡を起こす輝き。
その輝きこそプリキュア5をプリキュア5として成立させている。

小さい頃からのぞみと強く結ばれていたりん
一人で頑張ろうとしたがのぞみに手を差し出してもらったうらら
夢への自信が薄れていた時にのぞみに応援してもらったこまち
自分を上手く出せなかったけど、のぞみと出会えて変われたかれん
のぞみに救ってもらい、支え合う関係になったココ
心の傷をのぞみに全力で擁護してもらったナッツ
ケンカし合っても常にのぞみに受け入れてもらったミルク

そして絶望に沈む仲間達を救った彼女の希望の光

キュアドリームではなくのぞみが元々持っていた優しさや感受性、行動力やひたむきさが5ファミリー形成の始まりであった。夢や仲間との関係がそれを礎として積み重なり、彼女達の一見、不思議でとても強固な絆を作り上げた。
それどころか彼女の他者と結びつける力は仲間達の枠を超えてさえ輝き、敵であったデスパライアや後にムシバーンたちの心にさえ影響を与えた。
そもそも人間ではないココに人間と変わりない、いやそれ以上の愛情を抱く時点で、その人の姿形に囚われずに心の交流を図れる彼女の人となりの証明であろう。

そんなのぞみが目の前で嘆くダークドリームに手を差し出さないわけがない。



★ダークドリーム
のぞみが手を差し出すのは至極当然として、なぜダークドリームは嘆き、自らを曝け出したのか?
言い方を変えれば、彼女だけが他のダークたちと同じ結末にならなかったのか。彼女だけがプリキュアと和解できたのか。

ここがこの映画の一番のポイントで見せ場であり、見た人が色々考えるところだろう。そして人によって導き出した答えは違うかもしれない。

動画サイトでこの映画を知った時にコメントであったのが「他の四人はプリキュア時のコピーだけど、ダクドリさんはのぞみのコピーだから違った」というものがありました。なるほど、って思いました。
ただ、何度か見直して本編も鑑賞した後だと、個人的には別の要素もあるように思えます。

個人的には、ただ他のダークたちよりも一足早く生まれ、のぞみ達と交流できたから。これが重要だったのではないかと。

ダークドリームは真っ先に生まれ、プリキュア達からドリームコレットを奪う工作を始めます。
彼女はプリンセスランドに来たのぞみ達を観察し、ココナッツを誘拐し、さらには他のダークたちを生み出す役目も負いました。

「どうして?どうして笑っていたの?」
「教えて。仲間といる時、あなたはいつも笑っていた…どうしてなの?」
彼女はそこでのぞみが仲間と馬鹿やったり笑い合ったりして楽しそうな様子を見ていました。
自分にはオリジナルがなぜ笑っていたのか分からない。だから聞いた。
彼女自身も他のダークたちと同じ様に友情みたいな心は邪魔なものと思い込んでたに違いない。でも、プリンセスランドでののぞみ達との時間が彼女に変化を与えた。

別に自ら進んで興味を持ったわけでもない。ただ、彼女の時計の針が他のダークたちより何周か先に進んでいたため、他のものに触れる時間が多かった。
別にのぞみ達とプリンセスランドで会話したわけでもない。ただ、彼女達の笑顔や喜びや仲間達との時間を見ることは、彼女にとってのぞみと触れ合う、交流に等しいものがあったのではないか。

つまり彼女はこの短期間に成長したのだと思う。
そしてキュアドリームとなったのぞみと戦い、触れ合う中でその成長はさらに加速される。人と触れ合う事で心がさらに成長=強くなる。今までの感想でも書いたプリキュア5の基本型です。

ついにはのぞみの言葉
「大好きなみんなのためなら、私は絶対負けないんだから!」
を聞いて涙を流せるほどになった。悲しいのは自分にそれがないことを実感できるほど心が成長したということ。
自分に足りないものを実感するのは弱さでもなんでもない。
「テスト勉強…今からでも間に合うかな?すっごく時間が掛かるだろうけど」(11話)
「みんなごめんね、私、いつも迷惑かけて、みんなに支えて貰ってばっかりで…」(24話)
「私はドジだし勉強もできないしスポーツも苦手。まだ自分の将来の夢も見つけてない
でも、一つだけ心に決めたことがあるの。ココやナッツ、ミルクの夢を絶対叶えてみせる。パルミエ王国を復活させるためだったら、どんな辛い思いも平気だもん!」
(30話)
何より彼女のオリジナルがそうして足りないものを見つめて頑張ってきた。

「そんなのまだ習ってないよ!!」
色々な物が足りないことに泣き叫ぶダークドリーム。しかし、この叫びこそ、彼女がのぞみとの出会いによって成長した証であり、これからの彼女の再出発の第一歩になったのだろう。

彼女の短い物語も、夢を得て成長するプリキュア5に相応しいものだったのだと私は思う。


逆に言えば、他のダークの4人ももう少し早く生まれ、自分のオリジナルと違う形で接していれば違う展開があったのかもしれない。
親友に振り回されつつも、それに幸せを感じるりんの姿
みんなに歌を聞かせ喜びを感じるうららの姿
仲間や大好きな人を守り続けるこまちの姿
一人を捨て、仲間と共にさらなる成長を遂げるかれんの姿
を見てダークたちが自分の主張に疑問を持てば、和解が成立するかはともかく悲鳴や涙で消えていくことはなかったのかもしれない。



★白と黒の世界
のぞみが元々持っていた輝きとダークが短期間の経験から得た成長。二つの要素が出会い奇跡が起きた。
ここにはプリキュアとダークプリキュアという超越の力を持つ存在は関係ない。人だからこそ起こし得た奇跡と言えるだろう。

ダクドリさんが放ったエネルギー弾を弾いたドリーム。それは観覧車に当たって、それまで灯っていた5色の光を消した。そして月の光のみが照らす場へと変わる。
今までプリキュアを表すかのように輝いていたネオンを消すことは、プリキュアではなく普通の少女として語りかけるシーンだから。
そしてのぞみとそのコピーであることを印象的に示すピンク色の髪以外、白と黒の二色の世界になる。二色の世界では白と黒は対極だが、最も近い色となる。
そして月を背にダークドリームに手を伸ばすのぞみの姿はまさに光、希望そのもの。

プリキュアを超え、のぞみという少女の光がダークドリームの心を救い出す。そんなメッセージがあのシーンの演出には込められているのではと思っています。



☆大好きだから
しかし、彼女の物語は長くは続かなかった。
単身、シャドウに食って掛かっていたミルクのところにプリキュア達も到着する。そこでピンキーを集め終わったドリームコレットを使って世界の支配者になろうとするシャドウ。でも変化なし。
うららが朝キャッチしたピンキーがキャッチュに残ったままだった為、まだドリームコレットは完成してはいなかった。思いっきりヘマをやらかしたシャドウ様。

逆上したシャドウはプリキュア達に襲い掛かる。プリキュアたちと行動を共にする自らが生み出したコピーに一撃を与える。ドリームを一瞬で拘束し、他の4人さえ圧倒するシャドウ。さすがラスボス。この頃は強かった。
「これでプリキュアの伝説も終わりね。消えなさ~い!」
身動きが取れないドリームにシャドウの凶拳が迫る。
それを身を挺して守ったのはもう一人のドリーム。

二人は吹き飛ばされ、すぐにドリームは自らを守ってくれた少女を抱え上げる。その胸にあるピンク色のクリスタルは先ほどのシャドウの一撃でひびが入っていた。

「なんで私を助けたの!?」
「…なぜかしらね…」
顔を上げた彼女の表情はとても優しく穏やか。

「…大好き、だからかな?」
「…えっ?」

「私達、違う形で出会っていたらよかったのに…だめかな?私、偽物だし…」
「本物とか偽物とか関係ない!あなたはあなたで私の友達だもの!」
そして光に包まれていくのぞみの大切な友達。

「…私…どうすれば笑えるのか、分からなかったけど…」
そして彼女は消えていった。最初で最後の笑顔を浮かべながら。


★のぞみとダークドリーム
大好き
のぞみはみんなが大好きだから頑張れる。絶対負けないと言った。
それはダークドリームにとって自らを変えるほど意味のあった言葉。
彼女は自分にそれを教え手くれた人を守り、その言葉を伝える。

それは彼女がのぞみと出会い、如何に変われたかの証明であり
短い間だけど確かにあった二人の思い出
のぞみのようになりたいと思った憧れ
自分を変えてくれた、友達になってくれた事への感謝と素直な気持ち
そういった様々な物が詰まっていたのだろう。

まるで赤子が始めて親の名を呼んだように、この大好きと言う言葉から二人の関係と物語りはもっと広がるはずだった。
のぞみとダークドリーム。二人がナッツハウスでお菓子を食べたり、呆れたり、笑い合ったり。
そんな無意味に見えるかもしれないけど、この上なく輝かしかったはずの価値ある日常を見たかったですね。



続く
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